お主が神ならワシも神じゃァ!!
捧げ物にはめんこい子を頼むぞ!
お主が神ならワシも神じゃァ!!
捧げ物にはめんこい子を頼むぞ!
(初出:カノヨ街)
茅春
茅春
「人型の生物のみならず、虫や獣に植物、果ては道具や工芸品まで、何者かによってつくられた万物には各々に神が宿る」という哲学の持ち主。よって自分を「神(≒かけがえのない存在)」と自称し、同時に相手も同じ存在だと考えている。
自身を神と同様だと思っているためか自己肯定感が強く、一人称はワシで口調も「~じゃ」と古風なイメージ。
◇一人称
ワシ
◇二人称
お主・貴様
◇好き
可愛い子・ようかん
◇嫌い
規律に厳しい人
◇特技
悪食
感情豊かで物事に首を突っ込みがち。「言いたいことがあれば主張して当然」という主義であり、その言動は時にワガママな子供のようにも見える。怒ると足をダンダンと打ち付ける、ウサギらしい癖を持つ。
花火職人を生業としているが、家庭用の花火をちびちびと作って卸売りをしている程度で、打ち上げはしていない。また、その花火も癖の強いものが多く、売れ行きは微妙らしい。
大きな懐中時計はバッグの役割も果たしており、金属製に見えるが、ジッパーを開くと布のようにクタッと曲がる不思議な素材。中には赤い宝石のような物体がみっしりつまっており、時計を開けてはそれをシャキシャキと混ぜる…という奇妙な手癖を持っている。
ウサギよろしく性に関して極めて奔放で関心も強く、男女問わずストライクゾーンは非常に広いが、とりわけ「可愛い男の子」に目が無い。性行為の経験も豊富で、なにより見境が(ほとんど)無いという危険人物。
・茅春 (ちはる) → ぼう(茅) ぱる(春) → 名前の由来はボーパルバニー。
本名:如月 千晴(きさらぎ ちはる)
下手に凝ったHNより、聞きなれた音の名前は、そのまま匿名性に繋がる。木を隠すなら森の中。
昼はハッカー、夜はポールダンサー。まるでどちらも裏稼業のような茅春。
彼女が(少々歪んではいるが)文武両道の道をこなせるようになったのは、類まれなるバイタリティとタフネス、もとい、ずぶとさの賜物である。だが、彼女はそれと引き換えに、特有の凸凹を抱えていた。
幼い頃から好奇心と遠慮の無さに尖りすぎた彼女が一般社会に溶け込めるわけもなく、中学を卒業する前には処女を卒業し、親には凄まじい反発を見せて脱兎の如く逃走。長く険しい反抗期は今でも続いており、親元に帰る気はさらさら無い。好奇心のほうが大切だ。
彼女の仕事はどちらも成果が一目で分かりやすく、成果を見る者に強い刺激を与える華があり、一人で腕を磨くことが重要視され、一人で完遂できるもの。性格には問題があるものの、身体と才能に恵まれ、妖怪級のアクティブさを持つ彼女にはこのような仕事が性に合っていたのだろう。ハードワークだったが、なんとか収入は安定した。
生活が回り始めた頃、彼女に新たな欲が芽生えてくる。承認欲求だ。長い間食うに困っていた彼女が次のステップに進んだ証拠であろう。
心に余裕ができた代わりに、それを埋めるように「寂しさ」が湧いて出てくる。そういえば長い事一人で過ごしてきたんだっけ。人の愛を感じたのはいつだっただろう。他人に認めてもらいたい。他人に愛してもらいたい。でも、帰りたいわけじゃない。自分の居場所が欲しい。寂しくて死にそうだ。
ポールダンスで賞賛は得られるが、それを贈る観客の目は欲と色に濁っている。これじゃない。ハッキングの成果は時に大きな注目を浴びるが、それは大概混乱を引き起こすもの。これじゃない。もっと、堂々と自分の成果をアピールできて、皆に認められるような仕事が…
そんな折、入ってきた情報が「AIの漁火」プロジェクト。これを止めれば晴れてヒーローだ。世界を危機から救うような成果を達成できれば、人々からの賞賛はハッキングの罪を上回るかもしれない。そうなれば、彼女の寂しさは満たされるのかもしれない。なにより生来の好奇心がうずく…
彼女からのヴィノムスに対するアクションは、初めからプロジェクトの阻止を前提とするものだった。孤独で仕事も仄暗い彼女にとって、組織に雇われることは簡単だった。潜入やハッキングに関する技術や才能でも異様な成果を見せ、怖いくらいスムーズに事は運んだ。むしろ、目立たないために、お喋りで遠慮の無い言動を制御するほうがずっと大変だったくらいだ。
計画通り情報漏洩を成功させ、ヴィノムスの混乱を引き起こし、まずはカノヨ街に潜入する。
もっとも、カノヨ街で彼女の寂しさを埋めてくれるような思わぬ出会いを果たすわけだが――



